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masayoga column
「般若心経」から紐解くマインドフルで豊かな人間関係を育む方法
般若心経には、人生をさらに豊かに生きるエッセンスが満載です。
その中でも、般若心経のハイライトのひとつ、
「色即是空 空即是色」(しきそくぜくう くうそくぜしき)というくだりは、人間関係を豊かに育むコツをふんだんに内包しています。
「色」とは、目に見えているもの。
物理的にそうあるとうように臨場感高く思い込んで、そこに自分で在らしめている「現実」を指します。
「空」とは、簡単に言えば、「あなたが思っているようにそれは存在していない」ということ。
また、「空」とは、「無い」ということと「有る」ということの包摂概念になります。
例えば、コップの中に水がなみなみと入っていればもうそこに何も入る余地がないから、ポテンシャルがもうないですね。
でも、コップの中に何も「無」ければ、そこに水だろうがジュースだろうが何でも入ることができるという、ポテンシャルエネルギーがとても高い状態と言えます。
つまり、無ければないほど潜在的に有ることができるということが同時に存在している。
人は期待値が走るときに幸福を感じ、エネルギーが高くなる。
楽天やアマゾンでポチッとして、商品が来るまでが一番楽しかったりするww
子供の時を思い出して見てください。
12月24日の夜の8時の方が、12月25日の朝の8時よりワクワクしていたりしませんか?
また、今、思いっきりお腹が減っていて(無)、目の前にあなたの大好物があれば、ドーパミンがたくさん出て非常にエネルギーが高い状態になる。
じゃあ 、無いということによって、幸せがまさにそこに有る。
じゃあ、有るも無いも同じことじゃないかという視点です。
ただ、「不立文字」、つまり、「空」は言葉にできないので、あくまで便宜的説明と理解してください。
さて、話を戻しましょう。
今回は、「般若心経」から紐解くマインドフルで豊かな人間関係を育む方法として、「空の視点で人と関わる」というテーマで、お送りします。
「空の視点で人と関わる」。
人は人と関わるとき、ずっとではないだろうけど、時折もしかしたら、この人にこうしてほしいという自分の中にあるその人に対する「理想」や「期待」。
またはこうであろうという自分の心の中にある「イメージ」を見ているのではないかと思います。
つまり、その人を「観て」いるのではなくて、その人に対する自分の中にある「概念」を見てる。
直接に観ていない。直接に体験していない。
「空」であるということは、情報や概念がくっついてないということです。
だからこそ、不必要なこだわりがなく、そうかそうかと大きな観方ができて、なんとでもなり得るという可能性と絶大なポテンシャルエネルギーに満ちたゼロ状態にワクワクし、縦横無尽に達観できる。
白隠禅師坐禅和讃より
「衆生本来仏なり 水と氷の如くにて」
(masa訳)みんな本当はキラキラの素晴らしい存在なんだよ。水なのだけど、氷のようになってるだけ。
ここでいう「氷」とは概念がついてガチガチこだわって人をジャッジしたりしてる状態。
でもその「氷」も、もともとは「水」。
情報階層を一つ上げて、言い換えれば、概念や情報をひとつ外してその人を見てみる。
何処で、何をしてて、名前は何で、性別は何で、こういう性格で、こういう背格好で、こういう雰囲気で、過去に自分との関係においてこういうことがあって、etc…
こうして情報を、ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、または全部外してみてみると。。。
そこにはその人がそのように「生きている」ということしか残りません。
そして、「生きている」ことも外してしまったら、そのひとは周りのいろんな人に愛されてそのように「生かされている」ということしか残らない。
そのひともつながりの中で生かされている大切な存在。
そして、さらにそれさえも外してしまったら、「在る」ということしか残らない。「有る」「無い」という情報パラダイムを飛び越えて、次元上昇したような感覚で、感動的にそこにそのひとが「在る」ということしか残らない。
その出逢いは、もう純粋でスコーンと抜けていて、ただただ涙が出るほどの感動。
それを「一期一会」といいます。
先入観がない、純粋な関わり合い。
「空」の心でそのひとと、ただただ関わってる。
ボクは関わりを「愛」と定義づけています(ちなみに愛の定義はまだ他にもあります)
前述したように、人生は人間関係でできている。
そしたら、その人間関係のあり方が変われば、人生が変わる。
これはとてもとても大きなことです。
とてもとても感動的なこと。
より「空」に近い心で、その人と接するということ。試してみてください。
そして、実際にそのようにして、過ごしていると不思議なことや豊かな体験がたくさん起きます。
必要ない情報取っ払って、ただただ直接その人が生きてるというその事実にぴたーっとひとつに徹して、人と接する。
朝会ったら、そのままシンプルに「おはよう!」
それでもう完成されている。
「無理会」(あれこれ判断する概念(理)ないところで会う)
「一期一会」
そこにまっさらの本当のあったかい人間関係が露呈してくるのではないでしょうか?
それがまさにマインドフルな人との関係の在り方。
「マインドフルネス」の定義。
「瞬間瞬間、起きていることを、主体的に、判断なく、意識にあげる」。
これシンプル過ぎて難しいところでも有るかもしれません。
意識にあげて、どうのこうのせよ、とは言っていませんよね。
「ただ、意識にあげる」
これだけなんです。
「ただただ、シンプルにその人を『観る』」。
それがマインドフルな人との付き合い方だと感じます。