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masayoga column
ヨーガ・スートラの紐解き方
masa-yogaの、ヨーガ・スートラの講義においては、さまざまな学問を使って紐解いていきます。
絶対にふわっとさせません。
例えば、第1章3項である、「心の働きが死滅された時には、純粋観照者たる真我は自己本来の体にとどまることになる」というヴァース。
ここでは真我(プルシャ)は、アプリオリ的に実在する絶対的な観照意識で、時間と空間の影響を受けないとされます。
つまり、時間と空間を超えた存在である。
そうなれば、心の働きを止滅した状態を作り出すことができる。
つまり、ヨーガの完成なのです。
これをふわっとやってしまうと、何も理解できない。
masa-yogaのヨーガ・スートラ講座では、ここをしっかりと理解します。
時間と空間を超える方法とはどのようにすればいいのか。
これは、熱力学を使うことではっきりと理解できます。
どうするかというと、エントロピーを低くするのです。それで、超えることができる。
エントロピーとは、熱力学第二法則で示されるもので、「秩序は必ず無秩序に向かう」という法則。
これはもう当たり前すぎるような法則として認識されています。
エントロピーが高くなると、無秩序に向かい、エントロピーが低くなると、秩序に戻ります。
そのエントロピーを低くさせるのが、「マクスウェルの魔」であり、それは可能であると2010年に東大と早稲田の研究で証明されているのです。
つまり、この項目は、熱力学を使って説明できるのです。
サーンキャ哲学では、プラクリティがプルシャと出会ったことで、グナの均衡が崩れて、未顕現が顕現して、世界が展開した。
これはある意味、エントロピーが高くなった状態(無秩序)と取ることができます。
そして、ヨーガが何をしようとしているかというと、このエントロピーを低くする行いなのです。
つまり、もう一度、秩序立てていくのです。
それが、ヨーガ・スートラの示す、ヨーガの定義、「心のはたらきの止滅」(citta-vr̥tti-nirodhaḥ)なのです。
それがわかれば、一体どうすれば、いいかがわかります。
つまり、系統立てて、知識を整理して、秩序を戻し、エントロピーを極限まで下げることなのです。
ちなみに、ヨーガが目指すエントロピーが低い状態は秩序立っている状態です。
その状態は、エネルギーを取り出しやすい状態なのです。
こうすると、私たちの日常生活とも関連づけられます。
それは、整理整頓されている状態。ヨーガ・スートラ的にいうと、グナの平衡がまた保たれている状態なのです。
本棚で例えると、わかりやすいかもしれません。
ぐちゃぐちゃの本棚だと、そこからエネルギーは取り出しにくいですよね?どこに何があるのか、わからないんですから。
でも、整理されている(秩序立っている、エントロピーが低い)と、どこに何があるかが一目瞭然ですから、エネルギーを取り出しやすい。
その状態にもう一度、戻そうと言っているとも捉えることができる。
今の科学は、サーンキャ哲学の根本原理である、多元的二元論を採用していません。
だから、真に受けると単純にこけるwww
しかし、ちゃんと学問を使って理解すると、本当に面白いのがヨーガ・スートラなのです。